105 97.05.24 「ポケットいっぱいの秘密」
いっそ死んだ方がマシ、と、自殺を考えているみなさん、こんにちは。手首を切るその前に、私の話を聞いてください。ゑ? 首吊りですか。これはまた失礼しました。首を吊るその前に、私の話を聞いてください。なあに、どうせ死ぬんだから、ちょっとくらい、いいじゃないですか。
あなたは、ポケットティッシュにいったい何枚のテッシュが入っているか考えたことがありますか。ありませんか。そうですか。では、私と一緒に考えてみませんか。私が思うにはですね、12枚ではないでしょうか。10枚という線は捨て難いと思いますが、12枚がやはり美しいのではないでしょうか。
では、さっそく調べてみましょう。部屋中を引っ掻き回したところ、4つの未使用ポケットティッシュが発掘されました。いやあ、どこにでもころがっているもんですね、ポケットティッシュ。
まず最初のポケットティッシュは、ポケットティッシュ界の王道を往く貸金業界からの登場です。しかも、大物です。なんと、ユニマットです。可愛かずみさんが微笑んでいます。あ、あなたの先輩ですね。プレミアムがつくかもしれませんが、平気で開封してみましょう。これは意外な結果でした。7枚です。7枚しか入っていませんでした。7枚というのはいったいどういう意味があるのでしょう。幸運のポケットティッシュという謎掛けなのでしょうか。気になるところです。
幸い、貸金業界からはもう1社のエントリーがありました。検証してみましょう。アルコという馴染みのない会社のものです。無人契約機「ハローくん」というものを導入している模様です。このインパクトのない名前に凄みを感じますが、それはともかく開封しましょう。おや、8枚です。新記録です。新記録が出ました。いやあ、世の中わからないもんですね。私はびっくりしました。ゑ? びっくりしない? どうも、感動のないひとだなあ。
さて、一方、理容業界はどうでしょうか。理容組合というもののポケットティッシュがあります。これは私が利用している川上という床屋さんで取得したものです。は? そんなことはどうでもいい? そりゃそうですね。開封します。これもまた8枚でした。タイ記録です。
最後は、朝日生命のものです。新記録の予感があります。今までのものより、ちょっと厚いようです。包装にカネがかかっていて、一味違います。ところで、生命保険、入ってますか。あ、いやいや、つまらないことを訊いてしまいました。気にしないでください。開封しましょう。出ました。新記録です。10枚です。大台に乗りました。いやあ、さすが、保険屋さんは違いますね。いやあ、まいったまいった。
ゑ? そんなことをして愉しいかって? なにを言ってるんですか。愉しいわけないじゃありませんか。使わないティッシュをただ出したって。ちょっと探求心が湧いただけですよ。やだなあ、もう。
しかしまあ、意外に少ないもんですね。もっといっぱい入ってるもんだと思ってましたよ。ちょっと期待はずれだなあ。
で、この33枚のティッシュですが、どうしましょうか。冥土の土産に、いかがですか。あ、必要ない。そうですか。残念です。
いやいや、お急ぎのところ引き留めちゃってごめんなさい。
じゃ、さよなら。
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