12月8日 極楽な休日の夜


 店は休み。寝坊する。
 すかさず買物に出かける。一般的な生活サイクルではないので、買物の時間は限られる。あとは特に予定はない。日付が変わってしばらくしてから、小説を読みながら飲み始める。いたって早い時間だ。休日の快楽というべきか。

 先日、とある経路で入手した吟醸酒。限定品だ。くれぐれも冷やで飲んでほしい、との蔵元からの伝言つきだ。
 これまた、とあるルートで入手した極上の平目の刺身とともに味わう。
 極楽。

 日本酒に敬意を払わないバーテンダーはいない。存在しない。いるとすれば、ふざけてバーテンダーと名乗っているのだろう。

 何の気なしに購入した小説も、思いがけなく面白い。
 すべてを堪能し、夜明けを迎えた。
 これから、眠る。
 そういえば、声帯を使わない一日だった。


扉へ | 次の夜へ