12月1日 つまらない夜
冬の日の休日は、目覚めるともはや暗くなっていることが多い。
寝ぼけ眼で夕方のニュースを眺めた。西日本では雪が降ったらしい。こちらは快晴のようだ。日中もそうだったのだろう。とりあえず、窓から見上げた夜空に星座はあった。
確かに、私の店の休日は世間の休日と重なっている。
だが私の店は、多くの人が仕事を終えた頃合に開店する。休日も人々が家路に就く頃におもむろに始まる。
しばらく、中天の太陽を見ていない。七月に長期休暇をとって能登半島を巡ったが、そのとき以来、目にしていない。まとまって店を休むのは夏場だけなので、考えてみると、冬の空に高く輝く太陽はずいぶん長い間、見ていない。そんな時間には熟睡している。
テレビのニュースは寒波の襲来を告げている。二、三、買物をするつもりだったが、出かけるのが急に億劫になり、結局外出せずに過ごした。炬燵にくるまって玄米茶を啜りながら、小説を二冊読んだ。
あとでどう過ごしていたのか思いだそうとしても思いだせないような一日だった。
夜が明けて、窓の外を見ると、今日は快晴になるらしい。朝陽が眩しい。
私は、今から眠るのだが。